50歳男性の未婚率は、30%を超えている!
あるタレントの老後計画をFP(フィナンシャルプランナー)が評価する記事を見ていた時に、冒頭から気になる一文がありました。
50歳男性の未婚率は約3割に達し、3組に1組が離婚する現在。
*引用:news.yahoo.co.jp
晩婚化、そして、結婚しないという選択をする傾向が増えているのは、ニュースや周囲の状況からも感じ取っていました。
男性で30%を超えているといて、数字は伸び続けているというのは、少子高齢化につながりますので、気になる傾向です。
それよりも気になったのは、離婚割合です。3組に1組が離婚という数字は、かなり高確率ですから、婚姻関係が続くということは、思っていたよりも大変なのかなと思いました。
さて、ここで気になるのは、高い離婚率を含めると、独身はどれぐらいの割合なのかです。
50歳男性の独り身は、50%を超えているのか?
未婚率(婚姻歴あり)が50%を超えていないので、婚姻している方が多いということになりますが、3組に1組が離婚となると、実態は独り身というのがどれぐらいなのかが気になるところです。
そこで、まず先程の数字から、ざっくりと計算してみました。
まず、全体の30%が未婚。
そして、残りの70%は結婚歴があります。
その70%の内、1/3が離婚となると、そのまま再婚していないと仮定すると、婚姻したままが46.7%、離婚したままが23.3%となります。
この数字を足し合わせますと、
30%+23.3%=53.3%
つまり、50歳男性の半分以上が独身という計算になります。
ただし、この計算は、離婚が50歳より前で、その後は再婚していないと仮定している、死別者、別居などは考慮している等、かなり粗い計算です。
世の中の50歳男性の内、53.3%が独り身というのは、感覚的にも信じられないというか、実態と異なっているように感じます。
そこで、独身側データからの計算ではなく、ダイレクトな調査結果を探してみました。
50歳男性の有配偶は、60%超か?
婚姻率の全国データを探していたところ、ダイレクトな数字は見つからなかったものの、宮城県の気仙沼市で有配偶の年代別の割合の調査結果が見つかりました。
50歳の未婚率は、45~49、50~54のデータを平均して求めるそうなので、有配偶も同じ方法で算出してみます。
年齢 | 有配偶(女) | 有配偶(男) |
---|---|---|
45~49 | 65.1% | 59.8% |
50~54 | 68.6% | 61.0% |
上記平均 | 66.9% | 60.4% |
*引用:imakawa.net
有配偶者、つまり、婚姻関係が継続しているのは、女性が約67%、男性が約60%です。
逆に言えば、独り身は、女性が約33%、男性が約40%です。
先程の粗い計算では、男性の独り身が約53%と出ましたが、宮城県気仙沼市のデータで見ると約40%ですから、かなり違った結果となりました。
ただ、それでも50歳男性の5人に2人は独り身というのは、予想よりもやや多いなと感じました。
人口を維持するには、1家族に子供が3人強
日本の人口を維持していこうというのは、かなり現実とかけ離れていますが、維持するためには、どれぐらい子供が必要となるかを計算してみました。
50歳での有配偶が、男性で60.4%、女性で66.9%なので、この平均を国内全体の婚姻数とすることとします。
(60.4%+66.9%)÷2=63.7%
男女合わせて200の人間の内、63.7が婚姻していて、そこから200の子供が生まれるとすると、
100×2÷63.7=3.1397…
一つの家族で子供は約3人となります。
実態としては、2020年の日本の合計特殊出生率は1.34とされていますので、1.8人ほどの差があります。
世の中の空気としては、結婚しない選択、子供を持たない選択、その方向の価値・傾向が強くなっているように思いますので、人口減少は避けられず、加速していくのかなと改めて思いました。