PINGから発売のBLUEPRINT Sアイアン。
PING初の軟鉄鍛造マッスルバックアイアンのBLUEPRINTの発売から5年を経て、2代目のモデルはTとSの2タイプに分かれています。
本記事では、やさしい方のBLUEPRINT Sアイアンについて、購入する前に把握しておきたい3つのポイントをまとめました。
BLUEPRINT Sアイアンの特徴
PINGの軟鉄鍛造アイアン「BLUEPRINT」は、2代目から2機種になりました。
- BLUEPRINT Tアイアン(マッスルバック)
- BLUEPRINT Sアイアン(キャビティバック)
BLUEPRINT Tアイアンが初代BLUEPRINTとほぼ同等のため、「T」と「S」に分かれたというより、やさしい「S」が追加されたという方が実態に近いです。
それでは、本記事で取り上げているBLUEPRINT Sアイアンについて、抑えておきたいポイントを4つ解説します。
ポイント①:SもTも打感と操作性を求めるゴルファー向け
PINGの契約プロたちが使うアイアンは、主にBLUEPRINT Tアイアン、BLUEPRINT Sアイアン、i230アイアン、G430アイアンなどがあります。
その中で敢えてBLUEPRINTを選ぶ理由として挙げられるのは、軟鉄鍛造による打感の良さ、そして、弾道の操作性の良さの2つです。
間違っても飛距離を求めるタイプのアイアンではありません。
▼左がS、右がT
打感と操作性を求める方向けとなりますので、基本的には上級者向けで、上達を目指していたり弾道操作に楽しみを感じる中級者ぐらいまでがターゲットゴルファーとなります。
ちなみに、TとSではマッスルバックとキャビディバックというヘッド構造自体の大きな違いがありますので、寛容性が大きく異なります。
右に左に球を操りたい方はT、ちょっとのフェース操作ミスに反応して欲しくない方はSアイアンとなりますが、Tのシビアさはかなりのものです。
ツアープロの間でさえ、TよりもSの方が多く選ばれていますので、よっぽど腕に自信のある方出ない限り、Sアイアンから検討されることをオススメします。
ポイント②:BLUEPRINT Sアイアンに近いのは、i230アイアン
BLUEPRINT Sアイアンを検討されている方は、Tアイアンの方も合わせて検討されると思います。
しかし、Sに近いのはTではなく、i230アイアンの方のため、i230アイアンも含めて検討されることをオススメします。
▼左からi230、BLUEPRINT S、BLUEPRINT T
上図はi230、S、Tについて、ヘッドを横から見た映像を並べたものです。
形状こそSとTは似ていますが、ソールやブレードの厚さという点では、Sアイアンはi230アイアンの方に近いことが見て取れます。
ソールの厚さから伝わってくる通り、i230アイアンの方がSアイアンよりも球が上がりやすく、寛容性も備わっています。
素材面でもi230はステンレス鋳造なのに対して、BLUEPRINTは軟鉄鍛造のため、打感・打音も違います。
フィーリングの良さを重視される方は、BLUEPRINT Sアイアンの方が適しています。
ポイント③:アイアンセットはコンボで組む
▼PING全アイアンの番手とロフト角
モデル | BLUE PRINT T |
BLUE PRINT S |
i230 | i530 | G430 | G730 |
---|---|---|---|---|---|---|
3番 | 19 | 19 | 19 | - | - | - |
4番 | 22.5 | 22.5 | 22.5 | 18 | 19 | - |
5番 | 26 | 26 | 26 | 21 | 22 | 20 |
6番 | 29.5 | 29.5 | 29.5 | 24 | 25.5 | 23 |
7番 | 33 | 33 | 33 | 27.5 | 29 | 26.5 |
8番 | 37 | 37 | 37 | 31.5 | 33 | 30.5 |
9番 | 41 | 41 | 41 | 36 | 37 | 35 |
PW | 45 | 45 | 45 | 41 | 41 | 40 |
UW | - | - | 50 | 46 | - | 45 |
45 | - | - | - | - | 45 | - |
50 | - | - | - | - | 50 | 50 |
54 | - | - | - | - | 54 | - |
56 | - | - | - | - | - | 56 |
58 | - | - | - | - | 58 | - |
上表は2024年時点でのPINGの現行アイアンについて、番手とロフト角を整理したものです。
アスリート向けとして前項で取り上げたi230、BLUEPRINT S、BLUEPRINT Tの3モデルは、全ての番手でロフト角が同じになっています。
つまり、この3モデルであればコンボにしても番手間のロフトピッチが崩れることがありません。PINGはアイアンを単品売りしていますので、コンボを組みやすくなっています。
ロング・ミドル・ショートで苦手・得意の度合いが有る方であれば、同じモデルで揃えずに、例えばロングアイアンはi230、場合によってはG430やG730も柔軟に検討してみることをオススメしたいです。
<プロのセッティング例>
- 蟬川泰果プロ
ロング:i525、ミドル:BLUEPRINT S、ショート:BLUEPRINT T - 金谷 拓実プロ
ロング:G710、ミドル・ショート:i230 - 細野 勇策プロ
ロング:i230、ミドル・ショート:BLUEPRINT T