PINGからi525アイアンが発売されました。
i500アイアンから3年以上が経過してのニューモデルということで、長らく待ちわびたゴルファーも多いようです。
気になるのはi525アイアンとi500アイアンの違いですが、これをじっくり検証した動画があり、興味深い内容でしたので取り上げてみます。
i525アイアンとi500アイアンの違い
まず、i525アイアンとi500アイアンの違いについて、テクノロジーやスペックなどから見ていきましょう。
スペック面では、番手の種類、そして、それぞれのロフト角・ライ角・バウンス角・クラブ長さは、全く同じです。
PINGのアイアンは他の機種でもスペックをなかなか変えてきませんので、これは愛用者としては乗り換えしやすくて、メリットと言えます。
アイアンの構造面・素材面でも、どちらも中空構造のマレージングフェース、17-4ステンレスボディとなっていて、外観もブレードに見えるシャープなルックスです。
おまけにキャッチコピーもi500が「飛び系ブレード」、i525が「操れる、飛び系。ちょいブレード」で、言葉の過不足はありますが、「ブレードなのに飛ぶ」という基本線は同じです。
つまり、対象ゴルファーも同じで、上を目指すアベレージゴルファー、飛距離に難有りの中級者、飛距離が落ちてきた上級者といった辺りが想定されます。
出典:clubping.jp
唯一、注目したい違いとしては、中空内部のソール側にスリットが設けられている点です。
これにより、インパクト時の撓みのストレスが解消され、ボールが上がりやすくなっているとのことです。
ブレードっぽさを売りながらも、飛び系のため、7番アイアンで29°という立ち気味のロフトなので、球の上がりやすさは気になるところです。
そこに対処してきた点は、PINGとしても課題を認識していて、上手く解決策を取り入れたということでしょう。
スペック・テクニカル面などでの違いを見てきたところで、実際にプロが試打して検証した動画を見てみましょう。
i525アイアンとi500アイアンをプロが検証した動画
こちらの動画が、星野豪史プロがi525アイアンとi500アイアンを試打した動画です。
試打クラブは、7番アイアン、シャフトはNSプロ Zelos6(R)・Zelos7(R)・Zelos8(S)の3種類です。
ヘッドスピードは、Zelos6で31.5~32m/sぐらい、Zelos7で31.5~32.5m/sぐらい、Zelos8で33~33.5m/sぐらいで試打されています。ドライバーに換算すると40~42m/sぐらいということになります。
くわしい内容は、動画を見て頂ければと思いますが、勘所をまとめますと以下のようになります。
- 飛距離:i525アイアンの方が飛ぶ。キャリーで3~4ヤード。
- 球の高さ:殆ど同じだが、i525の方が少し上がる。
- スピン量:中空構造のため、どちらも少ない。
球も上がるし、飛距離も出るということで、新製品のi525アイアンの方が良いという結論ですね。
PINGは、前作を上回らなければ新製品を出さないことでも知られていますので、その通りの結果となっています。
そして、実はもう一つ続きの動画がありますので、そちらも見てみましょう。
第2弾の動画:i525アイアンとi500アイアンをプロが比較検証
前回は、Zelosでしたが、今回はneoシャフトで検証されています。
NSプロ850GH neo(S)とNSプロ950GH neo(R)を女子プロゴルファー相当の33.5~34.5m/sぐらいで、NSプロ950GH neo(S)を34.5~35.5m/sぐらいで試打されています。ドライバーに換算すると42~44m/sぐらいということになります。
こちらもくわしい内容は、動画を見て頂ければと思いますが、勘所をまとめますと以下のようになります。
- 飛距離:i525の方が3~5ヤードぐらい飛ぶ。
- 球の高さ:試打結果にバラつきがあるが、i525の方が少し上がりやすい。
- スピン量:試打結果にバラつきがあるが、だいたい同じぐらい。
i525アイアンの方が、飛距離が出て、上がりやすい!?
2件の試打検証の動画からは、i525アイアンの方が、3~5ヤードぐらい飛距離は出やすいということが言えるようです。
球の上がりやすさについては、試打結果にバラつきはあるものの、概ねi525アイアンの方が上がりやすいようです。
とは言え、データとして顕著に出ているわけではないので、上がりやすさを求めてi525アイアンを選ぶというほどではなく、おまけぐらいに思っていると良いと思います。
【最終結論】性能アップしたi525アイアンか?それとも、半額で買えるi500アイアンか?
i525アイアンは、3~5ヤードぐらい飛ぶという検証結果を踏まえたとして、実際に購入するに際して、これをどう捉えるかです。
動画の中でも言われていますが、7番アイアンで3~5ヤードというのは、決して小さい値ではありません。
アイアンは飛距離が全てではありませんので、新たなアイアンに飛距離を強くもとめるのかどうかは、ゴルファーそれぞれの解釈と判断によります。
それぐらいの飛距離なら関係ないと判断できるのであれば、敢えて中古でi500アイアンを探すという手もあります。
i525アイアンは新品で13万円ぐらいしますが、i500アイアンは中古で大凡半額の7万円ぐらいで購入することができます。
7万円の差があれば、上手に購入すればG425 MAXドライバーが買えてしまいます。
i525アイアン1セットか、中古のi500アイアン+新品のG425 MAXドライバーか、これは大いに悩みますね。
ちなみに筆者は後者です。